心の音
クリスマスとか 元旦とか
煩わしい音の中で過ごすよりも
しばらく 一人になりたい
ときおり窓辺を通り過ぎる風の気配と
暗い空から舞い降りる柔らかな雪は
見る間に辺りを真っ白にする
ずいぶん以前にやっと買った 探していた色の
3人がけのソファーに ゴロンと寝転んで
クッションを枕に
何度も読んだお気に入りの本を開いて
指先でページを繰る音と
時々 感嘆のため息や 思わず頬が緩むのも
今の私にとっては 貴重な心の時間
一つ 歳を重ねるごとに
今まで居た明るくて賑やかな世界から
一歩づつ離れたくなっていく時の
そんな中で たった一つ
時々
本当に時々
フと 心の端で想う…
過去でも未来でもなく
もう一度 今ここに居る自分を
しっかりと見つめてみよう…と
なんの音にも言葉にも左右されることのない
この心で
……それが
私が 深夜が好きな所以(ワケ)