走れ ローカルぽっぽ
黄色い帽子 黄色いリュック
仲良しゆびきり 田んぼ道
季節がいくつか通り過ぎ
並んで歩くあなたの肩が
いつの間にか おでこのあたり
故郷を離れるあなた
地元で進学する私
離れ離れになる日
ただ臆病なだけの
言葉にならない想いを涙にかえて
見えなくなるまで手を振った
それぞれの
季節はいくつも過ぎてゆき
年に二度ほど
時代劇みたいな
三行半(みくだりはん)並みの
短い便りが来るけれど
文字の跡をなぞってみても
今のあなたが 見えないよ
だけど 変わらずに
今年もいっぱい咲いたよ 桜
並んで撮ったのは もう
どれだけ前か
山ほどある
あなたの笑顔の記憶を
舞い散る花びらに重ねて
たった一人の 木の下ショット
…私、この頃 いい女…?
ありったけの想い と
満開の桜の写真同封
そっと 花びらで封をした
この手のひらに この胸に
想い出いっぱい詰め込んで
何度も微笑み返しても
やっぱり
幼なじみのまんまの二人
春が来て また往すぎても
ローカルぽっぽの あなたと私
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過去作/自サイトより再掲載