ね・が・い
穏やかに光が降りてきて
二つの心に 染み込む 染み込む
じっと見つめるから
なぜ?
と 訊いたら
返ってきたのは
優しい眼差しと 小さな微笑み
何も訊かなくてもわかる
何も言わなくてもわかる
多分 二人は 恋してるから
多分 互いを 愛してるから
…そうだったら 良いのに …な
追憶のカケラ (真夏のシルエット)
追憶のカケラ
(真夏のシルエット)
人を愛することも
未来への夢を見ることも
知らなかった あの頃
夕暮れの砂浜で 君を見たんだ
目の端に残ったシルエット
すれ違いざま 突き抜けるインスピレーション
いつの間にか 微笑むことを覚え
いつの間にか
誰かといるのが当たり前になった
眠らない街の 騒めきに 背を向けて
いつも 二人 星降る浜辺にいたね
並んで歩く足跡すらも 残してはくれない
砂浜に寄せ来る 波と 遠く 雨上がりの空
それでも良かった 何もかも
何も疑わなかった
何も怖くなかった
いつも いつも 目の端に
幸せだけが見えていた
繋いだ この手が いつか離れる事を
考えた事すら なかった
目眩く(めくるめく)光と 君の笑顔が
爪先立ちに 駆け抜けた夏
あれから もう何年…?
木の葉舞う 秋の終わり
君は いま 幸せかぃ?
僕は いま 僕は 今
あの日の想い出を 荷造りにしたまま
何も変わらない 心の置き場所を
ただ 探している
遠い日の夢
刹那の恋
告白もできなかった
あの 夏の日
(ナンチャッテKoiuta<再掲載版>)
あなただから
誰が何を言おうとも
あなたはあなただと 私は思っている
他の何かでも何者でもない そして
一つしかない命と、切ったら赤い血が出る身体を持った
他の誰とも同じ「人」であることに変わりはないのだから
私はあなたと並んで歩く事に
怖じる事など 何もない
(なんちゃって言の葉 超過去作)
微睡
木々の枝先が緑色にかわり
庭の花たちは一斉に咲き競う
雨刻の予感を漂わせながら
きらめく さざ波を残して
吹き抜ける風は心地よく
今しばしの 優しい青の下
柔らかな日差しの
お気に入りは
小花や蔓草に囲まれて
自然の中に身を置くような
目に静かな佇まい
湖畔の四阿(あずまや)で
木のベンチに凭れて 微睡む時が
好き ✧.。.:*✨
BGMは
春の風と 波の音と 小鳥のさえずり
…もう 他には何もいらない
昼下がりの微睡み
君へ
どうかそのまま
陽だまりに咲く花のように
いつも幸せでいてほしい
明日のために
それは静かに
私の前を通り過ぎた
そっと手を伸ばすと
目には見えない それは
けれども わずかに
額にかかる髪を揺らし
指先に気配を残して
細かに震える小枝の余損と
葉擦れの音が 遠くなっていく
その後ろ姿を追うように
私は視線を向けた
多分 彼(彼女)は
次の尾根を目指しているのだろう
また何時か
あの風に出会えるのだろうか
私も帰ろう
日が沈む前に