夜の帳が下りきって
星さえ見えない空を
寝付かれないまま 眺めていた
深い深い闇の底を這うように
鼓動だけが低く響く
息を潜め 夢と現の狭間を 彷徨いながら…
どのくらいの 時が経っただろう
瞼を上げて 耳をすませば
闇を掻き開け 広がる朝の気配
今 私の心を伝うのは
昨日までの
押し潰されそうなほどのプレッシャーでもなく
数多にある 世間の誹謗中傷でもなく
朝が来るたびに
一つづつ消える 心の枷(かせ)
今日を迎えられた事の喜びと
感謝の涙
さぁ 今日も 大切に生きるぞ
ーー過去作/他サイトに掲載ーー